このポリシー設定は、グループ ポリシーの処理が同期されるかどうか (つまり、コンピューターの起動時およびユーザー ログオン時にネットワークが完全に初期化されることをコンピューターが待つかどうか) を決定します。既定では、クライアント コンピューターでは、グループ ポリシーの処理は同期されません。クライアント コンピューターは、通常、起動時およびログオン時にネットワークが完全に初期化されるのを待ちません。既存のユーザーはキャッシュされた資格情報を使ってログオンするため、ログオンにかかる時間が短くなります。ネットワークが利用可能になると、グループ ポリシーはバックグラウンドで適用されます。
これはバックグラウンド更新であるため、変更を適用するにはソフトウェア インストール、フォルダー リダイレクトなどの拡張は 2 回ログオンする必要があります。安全に操作するためには、これらの拡張では、ユーザーがログオンしていないことが必要です。そのため、これらはユーザーがアクティブにコンピューターを利用し始める前にフォアグラウンドで処理される必要があります。加えて、ユーザー オブジェクトへの変更 (移動プロファイルのパス、ホーム ディレクトリ、またはユーザー オブジェクト ログオン スクリプトの追加) が検出されるためには 2 回ログオンする必要がある場合があります。
移動プロファイル、ホーム ディレクトリ、またはユーザー オブジェクト ログオン スクリプトを持ったユーザーがコンピューターにログオンすると、コンピューターは常にネットワークが初期化されるのを待ってからユーザーをログオンさせます。ユーザーがこのコンピューターにログオンしたことがない場合は、コンピューターは常にネットワークの初期化を待ちます。
このポリシー設定を有効にした場合、コンピューターはネットワークが完全に初期化されるのを待ってからユーザーをログオンさせます。グループ ポリシーは同時にフォアグラウンドで適用されます。
Windows Server 2008 以降を実行するサーバーでは、このポリシー設定はコンピューターの起動時におけるグループ ポリシーの処理で無視され、グループ ポリシーの処理は同期されます (これらのサーバーは、コンピューターの起動時にネットワークが初期化されるのを待ちます)。
サーバーが以下のように構成されている場合、このポリシー設定はユーザー ログオン時におけるグループ ポリシーの処理で有効になります。
• サーバーがターミナル サーバーとして構成されている (つまり、ターミナル サーバーの役割サービスがサーバーにインストールされて構成されている)。
• [ターミナル サービス経由でのログオン時に、ユーザーのグループ ポリシーを非同期に処理できるようにする] ポリシー設定が有効になっている。このポリシー設定は、コンピューターの構成\ポリシー\管理用テンプレート\システム\グループ ポリシー\ にあります。
この構成がサーバーに実装されていない場合、このポリシー設定は無視されます。この場合、ユーザー ログオン時におけるグループ ポリシーの処理は同期されます (これらのサーバーは、ユーザー ログオン時にネットワークが初期化されるのを待ちます)。
このポリシー設定を無効にした場合、または構成しなかった場合に、クライアント コンピューター、または Windows Server 2008 以降を実行し、前述のように構成されているサーバーにユーザーがログオンするとき、コンピューターは、通常、ネットワークが完全に初期化されるのを待ちません。この場合、ユーザーはキャッシュされた資格情報でログオンします。グループ ポリシーはバックグラウンドで非同期に適用されます。
注:
- 1 回のログオンでフォルダー リダイレクト、ソフトウェア インストール、移動ユーザー プロファイル設定が適用されるためには、このポリシー設定を有効にして、ポリシーが適用される前にネットワークが利用可能になるまで Windows が待つように指定してください。
- フォルダー リダイレクト ポリシーが次回のログオン時に適用される場合、ネットワーク接続が利用可能であれば、セキュリティ ポリシーは次回の更新サイクル時に非同期に適用されます。
Registry Hive | HKEY_LOCAL_MACHINE |
Registry Path | Software\Policies\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\Winlogon |
Value Name | SyncForegroundPolicy |
Value Type | REG_DWORD |
Enabled Value | 1 |
Disabled Value | 0 |