マクロ通知設定

このポリシー設定では、Visual Basic for Applications (VBA) マクロまたは Excel 4.0 (XLM) マクロが存在する場合に、指定したアプリケーションでユーザーに警告を表示する方法を制御します。複数の Office アプリが VBA をサポートしていますが、XLM マクロは Excel でのみサポートされています。

このポリシー設定を有効にした場合、指定したアプリケーションで VBA マクロに関する警告をユーザーに表示する方法を、4 つのオプションから選べます。Excel で XLM マクロに関する警告をユーザーに表示する方法を決めるチェック ボックスもあります。

VBA マクロについては以下から選択できます。

- [通知せずに VBA マクロを無効にする]: 署名の有無にかかわらず、VBA マクロを無効にします。ユーザーには通知されません。

- [通知して VBA マクロを無効にする]: 署名の有無にかかわらず、VBA マクロについてセキュリティ バーを表示します。このオプションでは、Office の既定の構成が適用されます。

- [デジタル署名付きのマクロを除く VBA マクロを無効にする]: デジタル署名付きのマクロについてセキュリティ バーを表示します。ユーザーはこのマクロを有効にするか、または無効のままにできます。署名のないマクロは無効になり、ユーザーには通知されません。

- [VBA マクロを有効にする] (推奨しません): 署名の有無にかかわらず、VBA マクロを有効にします。このオプションを選んだ場合、危険なコードの実行が検出されなくなるため、セキュリティが大幅に低下します。

このポリシー設定を無効にするか構成しない場合は、[通知して VBA マクロを無効にする] が既定の設定になって、[VBA マクロが有効な場合に Excel 4.0 のマクロを有効にする] がオンになります。指定したアプリケーションで VBA または XLM マクロを含むファイルを開くときに、このファイルはマクロが無効にされた状態で開きます。このとき、マクロが存在しており、無効にされたことを示すセキュリティ バーの警告が表示されます。ユーザーは必要に応じてファイルを検査して編集できますが、無効化された機能を使うことはできません。これらの機能を使うには、セキュリティ バーで [コンテンツを有効にする] をクリックして機能を有効にする必要があります。

以下のセクションは Excel 4.0 (XLM) マクロにだけ該当します。

[VBA マクロが有効な場合に Excel 4.0 のマクロを有効にする] チェック ボックスがオンの場合、VBA マクロについて選択した設定が XLM マクロにも適用されます。チェック ボックスがオフの場合、すべての XLM マクロが無効になり、ユーザーには通知されません。

XLM マクロに署名することはできず、[デジタル署名付きのマクロを除く VBA マクロを無効にする] を選択した場合は無効になります。

[Excel で XLM マクロが実行されないようにする] ポリシー設定を有効にした場合、このポリシー設定の構成内容に関係なく、Excel で XLM マクロは実行できません。

以下のセクションは VBA マクロにだけ該当します。

[信頼できる発行元による署名をマクロに要求する] チェック ボックスがオンの場合、デジタル署名付きのマクロを含むファイルを開いているが、信頼できる発行元によって署名されているものではないと、マクロの実行がブロックされているという通知がユーザーに表示されます。

そして、セキュリティ向上のために選択をお勧めするチェック ボックスがさらに 2 つあります。

- 現在のユーザー証明書ストアにインストールされている信頼できる発行元からの証明書をブロックする

- 信頼できる発行元からの証明書には、拡張キー使用法 (EKU) が必要です

注: これら 2 つのチェック ボックスは、[信頼できる発行元による署名をマクロに要求する] チェック ボックスがオンの場合にのみ適用されます。

[ローカル コンピューターの証明書ストアにインストールされている信頼できる発行元からの証明書をブロックする] チェック ボックスがオンの場合、信頼できる発行元からの証明書が現在のユーザー証明書ストアにインストールされていても、マクロは実行されません。マクロを実行するには、ローカル コンピューターの証明書ストアに証明書がインストールされている必要があります。ローカル コンピューターの証明書ストアに証明書をインストールできるのは、コンピューターに対する管理者アクセス権を持つアカウントのみです。

[信頼できる発行元からの証明書には、拡張キー使用法 (EKU) が必要です] チェック ボックスがオンの場合、EKU には証明書の用途の 1 つとして "コード署名" が含まれている必要があります。

重要: [デジタル署名付きのマクロを除くすべてのマクロを無効にする] を選んだ場合、署名のない Access データベースを開くことができなくなります。

また、Microsoft Office では、信頼できる発行元の証明書は Internet Explorer の信頼できる発行元ストアに格納されます。以前のバージョンの Microsoft Office では、信頼できる発行元の証明書情報 (特に、証明書の拇印) は、Office の特別な信頼できる発行元ストアに格納されていました。Microsoft Office では引き続き Office の信頼できる発行元ストアから信頼できる発行元の証明書情報を読み取ることはできますが、このストアに情報を書き込むことはありません。

したがって、以前のバージョンの Microsoft Office で信頼できる発行元の一覧を作成した後に Office をアップグレードした場合、その一覧は引き続き認識されます。ただし、信頼できる発行元の証明書を一覧に追加した場合、その情報は Internet Explorer の信頼できる発行元ストアに格納されます。

サポートされるバージョン: Windows 7 以降




  1. 警告せずに VBA マクロを無効にする
    Registry HiveHKEY_CURRENT_USER
    Registry Pathsoftware\policies\microsoft\office\16.0\excel\security
    Value Namevbawarnings
    Value TypeREG_DWORD
    Value4
  2. 警告して、VBA マクロを無効にする
    Registry HiveHKEY_CURRENT_USER
    Registry Pathsoftware\policies\microsoft\office\16.0\excel\security
    Value Namevbawarnings
    Value TypeREG_DWORD
    Value2
  3. 電子署名されたマクロ以外の VBA マクロを無効にする
    Registry HiveHKEY_CURRENT_USER
    Registry Pathsoftware\policies\microsoft\office\16.0\excel\security
    Value Namevbawarnings
    Value TypeREG_DWORD
    Value3
  4. VBA マクロを有効にする (推奨しません)
    Registry HiveHKEY_CURRENT_USER
    Registry Pathsoftware\policies\microsoft\office\16.0\excel\security
    Value Namevbawarnings
    Value TypeREG_DWORD
    Value1

VBA マクロが有効な場合に Excel 4.0 のマクロを有効にする
Registry HiveHKEY_CURRENT_USER
Registry Pathsoftware\policies\microsoft\office\16.0\excel\security
Value Namexl4macrowarningfollowvba
Value TypeREG_DWORD
Default Value0
True Value1
False Value0
信頼できる発行元による署名をマクロに要求する
Registry HiveHKEY_CURRENT_USER
Registry Pathsoftware\policies\microsoft\office\16.0\excel\security
Value Namevbadigsigtrustedpublishers
Value TypeREG_DWORD
Default Value0
True Value1
False Value0
現在のユーザー証明書ストアにのみインストールされている信頼できる発行元からの証明書をブロックする
Registry HiveHKEY_CURRENT_USER
Registry Pathsoftware\policies\microsoft\office\16.0\excel\security
Value Namevbarequirelmtrustedpublisher
Value TypeREG_DWORD
Default Value0
True Value1
False Value0
信頼できる発行元からの証明書には、拡張キー使用法 (EKU) が必要です
Registry HiveHKEY_CURRENT_USER
Registry Pathsoftware\policies\microsoft\office\16.0\excel\security
Value Namevbarequiredigsigwithcodesigningeku
Value TypeREG_DWORD
Default Value0
True Value1
False Value0

excel16.admx

管理用テンプレート (コンピューター)

管理用テンプレート (ユーザー)